広報だいご No.706
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■問合せ 地域包括支援センター ☎72-1175こんにちは、地域包括支援センターです~無意識のうちに高齢者虐待になっていませんか?~ 高齢者虐待とは、高齢者の「人としての尊厳を傷つける行為」であり、高齢化が進む中で社会問題となっています。このような状況を受けて、平成18年に「高齢者虐待防止法」が施行されました。虐待を防ぐためには、第三者が介入するなどして、虐待に至る悪循環を止めることが必要です。◇高齢者の虐待とは? 家族や親族などで介護している人、又は介護施設で働く人などによる5つの行為をいいます。①身体的虐待……叩く、蹴る、ベッドや車いすに縛り付ける(拘束する)など 一見虐待とは思えないようなことが、意外と虐待につながっていることがあります。例えば安全のためにベッドに縛り付けて落ちないようにすることが、高齢者にとって苦痛でしかない場合、身体的虐待にあたります。ほかにも急がせようと無理やり引っ張ったり、しつけだと思って叩いたり、薬などを無理やり飲ませたりするなど、高齢者の意思を尊重せずに、介護者の意見を強要している場合は虐待にあたります。②介護・世話の放棄・放任……食事をさせなかったり、ごみを放置したり、劣悪な環境の中で生活させたりするなど 日々の生活に追われながらの介護は重労働で、疲れておろそかになってしまうこともあります。それがやがて高齢者をそのまま放置してしまっている状態になっていませんか?これが介護放棄という虐待になります。③心理的虐待……怒鳴る、無視する、子ども扱いするなど 言葉は、思わぬところで人の心を傷つけます。直接的な言葉や暴言で精神的に追い詰めてしまう心理的虐待もありますが、悪気がなく、ふとしたところでもらした一言が、相手の心に大きな傷を負わせることがあります。④性的虐待……キス、性器への接触、排泄等の失敗に対し懲罰的に裸にして放置するなど 高齢になれば誰でもミスをしやすくなり、うまくできないことも増えてきます。だからといって辱めるような行為はしつけではなく、性的虐待になります。⑤経済的虐待……高齢者本人のお金を使わせない、預貯金を勝手に使うなど 年金や給付金など、高齢者のお金は、たとえ介護者であっても勝手に拝借したり使ったりすることはできません。高齢者に必要な介護サービスを受けさせないことは、高齢者の権利を奪う行為です。◇認知症と高齢者虐待 虐待されている高齢者の多くに、なんらかの認知症状がみられ、特に認知症介護の負担が虐待と大きく関わっていると考えられています。介護負担の軽減には、認知症に対する正しい理解が必要です。認知症の早期発見と適切な支援で、虐待を未然に防ぎましょう。◇高齢者の方にはこんな接し方を・プライドを傷つけない…高齢者の意思や人格を大切にしましょう。子ども扱いせず、大人の言葉で会話することも大切です。・ペースを合わせる…自分でできることは自分でやってもらいましょう。ただし、無理にせかしたり、手に持っている服や靴などを奪い取って代わりにやってあげるような行為は禁物です。・聞き上手になりましょう…高齢者は、昔話などはよく覚えていることが多いので、ゆっくり時間をとって話を聞くことで、コミュニュケーションをとりましょう。◇虐待者=悪者というわけではない。(介護の悩みを一人で抱え込まないで……) 介護は想像以上に大変です。介護をする人が心身ともに疲れてしまい、追い詰められてしまうことも虐待の原因の一つとされています。一人で抱え込まず、介護サービスを利用することで負担を軽くしたり、リフレッシュする機会を持てるようにしたりするなど、介護者を支援することも必要です。 地域包括支援センターでは、高齢者や家族のみなさんからさまざまな相談を受け、関係機関と協力しながら、地域の高齢者を守ります。身近な高齢者の異変に気づいた時にはご連絡ください。匿名での相談も受け付けています。5Public Information DAIGO June 2017

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