子育て応援情報誌 げんき
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26 妊娠中のサポート 妊娠は病気ではないといっても, なかにはつわりで寝込む人もいます。 また,おなかが大きくなると,足の だるさや腰痛なども起こります。出産に 対する不安やさまざまなストレスで心が 不安定になる人もいます。夫はそうした妻を身体的にも精神的にもしっかりサポートする必要があります。妻がつらい思いをしているとき,家事など日常的な場面でのサポートをしたり,さらに思いやりのある優しい言葉がなにより励みになります。 上の子の世話 母親の変化に,敏感に気付いている子が甘えん坊になったり,わがままになったりすることもよくあります。こんなときは,お父さんの出番です。上の子が疎外感を感じないよう,家族全員で赤ちゃんを迎えられるよう,上の子に愛情を示し,積極的に相手をしてあげてください。妻が出産で入院しているとき,上の 子の世話をどうする かも2人でよく話し 合ってください。 15.すこしずつ,お父さんになろう・・・ 妊娠・出産は2人にとって大きな転機です。この10か月をどう過ごすか, 夫として,父親として,どのように自分が変わっていかなければならないか, 妻の変化とともに,ゆっくり考えてみてください。 妻にしても,いきなり『母親』になるわけではありません。女性は妊娠期間を 通じて,あるいは子育てを通じて,少しずつ母親になっていくのです。それは男 性も同じです。妊娠中から,親としての自覚を少しずつ育んでいきましょう。 そして,たいせつなことは子どもとのかかわりが,父親にとっても『人生の宝』になるということです。 赤ちゃんとの暮らし ~お母さんのSOSを見落とさないで…~ 赤ちゃんが誕生すると,暮らしは一変します。妻は大部分の時間を母親として使わなければなりません。赤ちゃんの世話も完璧に,同時に夫婦の暮らしも前と同じにというのは無理な話です。夫は,自分のことは自分でしなければなりませんし,赤ちゃんの世話や家事も,必要な分は分担することが大切になります。 赤ちゃんについて経験がないのは父親も母親もあまりかわりません。体験的に学んだことのないことを,産婦人科から帰ってきた次の日からやらなくてはならないわけです。肉体的にも精神的にも,たいへんな負担が母親にかかりはじめます。父親も仕事が忙しいと思いますが,いちばん身近にいる夫が第一の子育てサポーターとなる必要があるでしょう。『育児は母親の役目』ではなく,『一緒に育てよう』と言ってあげられる関係づくりをしていくといいですね。
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