広報だいご_No.720
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平成29年度我が家の作文コンクール 町内小学2・4・6年生と中学2年生を対象に、「我が家の作文コンクール」を実施しました。広報だいごでは、4月号から引き続き優秀作品6作品を続けて掲載しています。教育長賞祖母へ ~ありがとうを胸に~生瀬中学校2年 梶 由里菜  誕生日。誕生日はみなさんにとって大きな意味を持つ日だと思います。そして、楽しみな日でもあるのではないでしょうか。私も、誕生日を楽しみにしています。しかし、今年から私の誕生日はもう一つの大きな意味を持つようになりました。それは、祖母の月命日です。 祖母は、いつも優しく、笑顔の絶えない人でした。そして、あまり涙を見せませんでした。私達の前で泣いたのは、祖父が亡くなった時だけです。そんな祖母が入院したのは四月後半でした。「入院」と決まった時は信じられず、ショックでした。祖母がいない家は、さみしかったです。一番慣れなかったことは、学校から帰宅し、「ただいま」と玄関をあけても、祖母の「おかえり」の声が聞けなくなってしまったことです。その時、私は「祖母」という存在の大きさを感じました。一時、祖母は回復に向かいました。しかし、急激に体調が悪化し、八月に亡くなりました。私は、祖母が亡くなった時、病院にいました。祖母に最後、会うことができませんでした。「祖母が祖母ではなくなっているのではないか」という恐怖心から、自ら祖母に会うことを拒みました。しかし、今、後悔しています。あの時、会ってあげれば良かったと。会っていれば、後悔することはなかったと思います。 あの時の自分に言ってあげたいです。「会って。最後だから。」と。 今、祖母に言いたいことがあります。一つの「ごめんね」とたくさんの「ありがとう」が。最後、会ってあげられなくてごめんなさい。今でも後悔しています。毎日、毎日「おかえり」の言葉をありがとう。その一言に元気をもらった日もありました。私達を支えてくれてありがとう。あなたがいたから、安心して登校できました。たくさんの事を教えてくれてありがとう。知りたい事は私の気が済むまで教えてくれました。まだまだたくさんの「ありがとう」があります。そして、今まで本当にありがとう。祖母と過ごした日々は、何にも変えられない最高すぎる宝物です。 祖母が亡くなり、改めて、私達は「死」ととなりあわせだと感じました。だから、私達は、毎日を、一日一日を大切に過ごさなければならないのです。毎日を振り返ったとき、「充実していた」と思えるような毎日を送りたいです。だから私は、天国にいる祖父母にちかいました。毎日を楽しむと。辛い事があっても、決してあきらめないと。そして、祖父母のように、毎日を笑って過ごし、「幸せ」と思えるような人生を送りたいです。そして、祖父母より、幸せで笑顔が絶えない毎日にしたいです。最後に、祖母へ。今までありがとう。あなたが私にくれたものを胸に、これからを過ごしていきます。あなたの笑顔を超えられるように、家族で頑張るよ。天国で祖父と見守ってね。 由里菜■問合せ 教育委員会事務局 生涯学習担当 ☎72︲1148 作品の紹介は、今月号で終了となります。広報だいごで紹介した優秀作品を含む入賞作品39点が掲載された作文集について、大子町立中央公民館で配布していますので、ぜひご覧ください。11Public Information DAIGO August 2018

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