広報だいご No.727
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特産品流通公社だより 大子町の特産品として知られる奥久慈しゃもが、平成30年12月27日、農林水産省の定める地理的表示(GI)保護制度の登録を得ました。これは、全国の有名地鶏に先駆けた国内初の快挙として注目を集めています。この登録により、奥久慈しゃも生産組合(益子実津雄会長)が一貫した生産管理で大切に育てている奥久慈しゃもが、今後、国内外に大きく羽ばたきます。 気候、風土、土壌など、生産地の特性が品質の特性に結びついている産品を知的財産として登録し、保護するものが地理的表示(GI)保護制度。その品質などの基準を満たす生産者だけが自身の産品にGI表示を使用でき、他の産品との差別化が図られます。 奥久慈しゃもは、軍鶏(しゃも)の雄と、名古屋種およびロードアイランドレッドの交雑種の雌を交配して生まれた茨城県北地域の地鶏です。そもそもは江戸時代にシャム(現タイ)から輸入されたニワトリの品種で、字の通り闘鶏用だったため気性が荒く、群れで飼うのは難しい種でした。しかし、肉・卵ともに味が良いため、闘争心を抑えて繁殖力を向上させるよう茨城県養鶏試験場が改良を加え、現在の奥久慈しゃもを誕生させました。 味の違いは育て方に秘密があります。通常、多くの地鶏は80日ほどの飼育で、ブロイラーにいたっては約50日間の飼育で3キロほどに育てます。一方、奥久慈しゃもは、生産組合がヒナや餌を生産農家に供給する一貫した管理と研究された配合飼料を与えて、雄が120日で2.6キロ、雌は150日で2.1キロと、じっくり時間をかけて育てます。鶏舎はのびのびとした平飼いで、十分な運動をさせることで足腰が強く、ぎゅっと締まった肉質に仕上がります。 肉は歯ごたえがあり、噛むほどにうま味があふれ出ます。脂肪分が少なくヘルシーで滋味深く、肉、皮、ガラに至るまですべての部位からうま味が出るおいしさが評価され、全国特殊鶏(地鶏)味の品評会で1位に輝きました。また、奥久慈しゃもの料理を提供している奥久慈しゃも大子よかっぺ倶楽部の各店がテレビや雑誌で紹介され、親子丼、シャモゲタン、コンフィ、ミートパイなど人気メニューが続々登場しています。大子町が誇る「奥久慈しゃも」全国の地鶏に先駆け、GIを取得しました!■GIとは■「奥久慈しゃも」とは■おいしい秘密Public Information DAIGO March 20192

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