広報だいご No.731
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母に見せたい私の姿大子西中学校 2年 菊地咲良みなさんは、一時的な感情で家族を傷つけたことはありますか。その場の感情で暴言や暴力を振るってしまったことはありませんか。私はあります。そして、毎回後悔しています。後悔するなら、元々しなければよいのではないかと考えます。それなのになぜ、暴言を吐いてしまうのでしょうか。ある休日の午後、私は特に何もすることがないのに、忙しいという口実で、役割であるご飯を炊くことをしていませんでした。その時母は、ご飯を炊きなさいと何度も私の名前を呼びました。その時の私は、うるさいという心ない言葉しか声に出せませんでした。今振り返ってみると、親に甘えて自立できていない自分の姿が浮かびます。親に正論を言われ、できていない自分の不甲斐なさを痛感し、親を傷つける言葉しか発せず、恥ずかしい状況でした。このような母とのやり取りを繰り返していくうちに、母を傷つけていました。たった一言で、人の心を簡単に傷つけているのです。本当は母と一緒に買い物をするのが楽しくて大好きです。母に対して言った言葉を振り返る度に、言葉の重みを感じます。また、親に甘えて自立できていない自分に腹が立ちます。後になって考えてみると、ご飯を炊くことぐらい言われなくても出来たはずです。生活全般においても、親の力や言葉を借りず、自分一人でできることが多くあります。これからは、親の力を借りなくても自分一人で何でもできるよう自立したいと思います。中学校を卒業後、大子町を離れ、栃木県に進学しようとしています。つまり今の家を離れる事は、必ず自立した生活が必要となります。母と一緒に暮らしている今のうちに、自立をする準備をしなくてはいけません。ご飯を炊きなさいと言われる前に、できていなければならないのです。そのために私は今、自分ルールを定めています。自分ルールとは、米とぎは帰宅後すぐに行うこと、食器は食後、すぐに洗うこと、洗濯物をとりこんだらたたむことです。この自分ルールは、母と共有して実行しています。テストを控えて、勉強に集中したいときは、母に頼んで協力してもらいます。普段は母に言われなくても実行できるようになりました。母に甘える自分から脱却し、自立に向けて進んでいると実感しています。また、母とのやりとりで身にしみた言葉の重みが、私を大きく成長させてくれました。一言の心ない言葉で、簡単に人の心を傷つける人にはなりたくありません。むしろ人の心を明るく、楽しくさせられるような人になりたいです。今、一番勇気を与えたいと思う人は母です。私を自立するきっかけをくれたことと、一言の重みに気づかせてくれたことに感謝したいです。高校進学までの残り短い時間で、今より自立したかっこいい私の姿を見せて、笑顔になってもらいたいです。平成30年度 我が家の作文コンクール町長賞 町内小学2・4・6年生と、中学2年生を対象に「我が家の作文コンクール」を実施しました。広報だいごでは、6月号から優秀作品6作品を掲載しています。また、入賞作品39点が掲載された作文集を中央公民館で配布しています。15Public Information DAIGO July2019
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