大子町は和紙の原料である楮(こうぞ)の栽培が古くから行われており、江戸時代に水戸光圀により植栽が奨励され地域の特産品として知られていました。大子町で栽培されますが、流通経路の関係から「那須楮(なすこうぞ)」と呼ばれてきました。近年は洋紙の普及や海外からの輸入楮等により生産量は減少の一途をたどっています。さらに、楮生産農家の高齢化などで生産は危機的な状況にあります。
金属製の窯を楮にかぶせ蒸し上げます。
蒸しあげた楮には直ちに冷水をかけ、樹皮をちぢめて木質部から?ぎやすくします。
大子町が質の高い楮を生産できる理由は、その気候と土壌にあります。傾斜地が多くて日当たりが良く、昼と夜の寒暖差が大きいことや、土に石が混じっているため水はけが非常に良いことが楮生産に向いています。
ユネスコ文化遺産に指定されている岐阜県美濃市本美濃紙や、福井県の人間国宝・岩野市兵衛氏が漉く越前奉書はどちらも「大子那須楮」のみを使用しており、両紙が海外の文化財修復や版画の用紙に使われているなど、大子那須楮の存在は重要になっています。
よく乾燥させた白皮。これが和紙の原料になります。
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