スズメバチの生態や防除について
近年、地球温暖化が引き起こす異常気象等の影響があってか、スズメバチの駆除依頼、相談や被害が全国的に年々増加しています。
スズメバチの生態や効果があると言われている防除等の対策例を紹介します。
4月~5月ごろ | 6~8月ごろ | 8月~10月ごろ | 10月~11月以降 |
産卵期 | 成長期 | 出産期 | 準備期 |
4~5月ごろ:女王蜂の巣作り・産卵期
この時期に行動を開始します。しかし、この時期に行動しているのは女王蜂のみであることが多いです。冬眠から目覚めた女王蜂は、生活に適した場所を見つけるとそこに巣作りをはじめます。ここから1か月程度は、1匹で巣作りと産卵、働き蜂の幼虫の世話をはじめます。
はじめは、女王蜂のみで巣作りを行うためペースは遅く、比較的危険性は高くありません。そのため、この時期が蜂の巣駆除には最適な時期と言えます。
6~8月ごろ:働き蜂と巣の成長期
巣もかなり大きくなり、働き蜂も多数誕生しています。6月頃は働き蜂も幼虫ですが、成長してくると巣作りのペースも上がり急速に大きくなっていきます。7~8月頃には働き蜂もかなり成長しているため、この頃から徐々に攻撃性も増しはじめ注意が必要です。不用意に接触すると刺される危険性があります。
8~10月ごろ:来年の女王蜂の出産期
働き蜂が多数成長している夏の終わりから秋口にかけては巣も最盛のときを迎えます。また、この時期には来年を見据えた産卵が行われるようになってきます。スズメバチの働き蜂は総じて「メス」なのですが、このメスには例外もありますが、基本的に生殖能力がありません。そこで現行の女王蜂は、生殖用の「オス」と来年女王蜂になる予定の「メス」をここで出産します。女王蜂は受精するとメス、していないとオスとを産み分けられるため、そこでコントロールしています。
このとき生まれるメスは翌年の女王になる義務があるため、現行の女王蜂からはより質のいいエサを優先的に与えられます。そうして育ったメスは、産卵するための能力を得ることができます。また、スズメバチは基本的には越冬できませんが、優先的に育てられたこのメスは冬眠することで越冬できるようになります。
これらのことから、巣にとって重要な蜂を出産・生育している最中は、働き蜂も非常に巣を警戒しています。そのため、この時期は1年を通じてもっとも危険な時期といえます。場合によっては、7月から出産がはじまることもあるため、この時期のスズメバチや巣には刺激しないようにし絶対に近寄らないようにしましょう。
10月下旬~11月以降:来年に向けての準備期
このころになると、大きく成長した翌年の女王蜂がオスとともに巣立ちします。現行の巣も徐々に蜂の数が減ってきますが、まだ働き蜂は元気に活動していることが多いため危険な時期といえます。
巣立ちした女王蜂は、来年の出産に向け冬眠の場所を探します。この場所は、主に地中や木の隙間などが多いといわれています。
12月ごろになってくるとさすがにスズメバチは少なくなってきていますが、暖かい場所や気温が平年より高いなどの場合は生き残っている可能性もあるため、油断は禁物です。
営巣されやすい場所
軒下、換気口、屋根裏、床下、壁の間など、主に天候の影響が少ない場所、閉鎖された空間に多いようです。また、エサとなる昆虫が捕獲しやすい古い樹木や幹、根に空洞ができていると営巣する場合もあります。
スズメバチを寄せ付けない対策について
一般的に効果的と言われる方法をいくつかご紹介します。実践する際は、あくまで自己責任の元で安全に行ってください。
1.市販のスズメバチ用の殺虫スプレーや忌避剤等を使う。
ホームセンターやドラッグストアーなどで販売しているので、予め蜂の巣が営巣されやすい場所に噴霧したり、設置しておくと寄ってこないようになります。効果は様々ですが、約1~2か月程度のようです。
2.木酢液を散布する。
木酢液とは、木炭を作る際に発生する焦げ臭い臭気のある液体です。ホームセンターやドラッグストアーなどで購入できます。これを水と1:1の割合で希釈し、スプレーで散布したり、臭いが出るように穴をあけたペットボトル等の容器に入れて軒先などに吊るすことも効果があると言われています。竹酢液でも同様です。ただし、効果は1~2週間程度ですので定期的な液の散布や入れ替えが必要です。また、臭気があるため、ご近所とのトラブルにもなりますので散布や設置場所には十分注意してください。
3.トラップを仕掛ける。
自作のトラップを仕掛けてスズメバチを捕獲・駆除することも効果的です。ペットボトルの上部付近に蜂が通れるくらい(1.5センチメートル程度)の切り込みを2~3か所入れ、内側に折り込みます。中には誘引剤※を5分の1程度入れます。誘引剤で周囲のスズメバチが飛んできますので設置場所及び確認のために近づく際は周囲に十分気を付けてください。また、誘引剤の中に落ちたスズメバチもすぐに死ぬわけではないので注意が必要です。
※誘引剤(1:1の割合、又は酒3:ジュース等1)
・お酒(日本酒や焼酎などの匂いの強いもの)
・ジュース等(ぶどうやカルピスなど甘い香りのする匂いの強いもの)
‣食器用洗剤 数滴(洗剤に含まれる界面活性剤が呼吸に影響し活動停止が早まるともいわれています)
4.水を撒く。
スズメバチの営巣する場所は湿地には行いません。水を撒き湿地にすると営巣しにくいと言われています。ただし、乾燥してしまってはダメですので乾燥してきたら常に散水等が必要になります。
万が一、営巣されて駆除を実施する場合は、生活環境課で防護服の貸し出しを行っております。
なお、自宅等へ営巣され自力での駆除が困難な場合は、町で駆除を行いますので、詳しくは スズメバチ等の巣を駆除します | 大子町公式ホームページ をご覧ください。(※営巣場所等によっては対象とならない場合がありますのでご留意ください。)
問い合わせ先
このページに関するお問い合わせは生活環境課 生活環境担当です。
庁舎1階 〒319-3521 大子町大字北田気662番地
電話番号:0295-76-8802 ファックス番号:0295-72-3550
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- 2025年3月10日
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