くらし・行政

仲山古墳群3号出土遺物 (直刀・刀子・鎌)

 

(1)鎌 1口

仲山古墳群3号墳出土遺物(鎌)

仲山古墳群3号墳出土遺物(鎌)

 

鉄製、全長19.8センチメートル、最大幅3.8センチメートル、刃先部を欠損、基部は1.4センチメートルほど直角に曲げられています。基部から刃先にかけて幅を減じ、刃先にかけては大きく彎曲しています。重量95グラム

仲山古墳群は、八溝山から続く丘陵が久慈川に面した裾の部分で、標高135.7メートルから131.5メートルの南北に長く伸びる舌状の段丘上にあります。東側は久慈川の浸食によって急な崖を形成し、現在の水田面との比高差は22メートルです。西側は前冥賀沢に面して傾斜し、丘陵先端にかけて浸食作用によって急な崖を形成しています。

古墳群は、昭和54年に6基が発見され、このうちの2号墳から6号墳までの5基が同年暮れに測量調査され、昭和58年に3号墳の発掘調査が行われました。

発掘調査の結果、3号墳は前方後円墳の可能性があることを確認し、後円部墳丘に4基の主体部が確認されました。4基の主体部はいずれも箱式石棺で、そのうち1号石棺から鉄製直刀1点、刀子1点が検出され、4号石棺から鉄製鎌1点が出土しました。その他、発掘に当たり墳丘の盛土中や旧表土層から縄文・弥生式土器及び土師武土器等の土器片が多数出土しています。

本古墳は石棺の造りなどから、6世紀前半から中葉の古墳時代後期頃の時期と考えられており、出土した鉄製品3点は、当町の古墳出土遺物としては唯一のもので貴重なものとなっています。

 

(2)刀子 1口

仲山古墳群3号墳出土遺物(刀子)

仲山古墳群3号墳出土遺物(刀子)

 

鉄製、全長7.5センチメートル(茎長2.9センチメートル)、刀身最大幅1.8センチメートル、最大棟幅0.4センチメートル、平棟平造り、重量14グラム。切先部を欠損しています。関部は明確な段を示し、関部より茎尻にかけて幅を減じています。刀身の一部に木質部の付着が認められます。

 

(3)直刀 1口

仲山古墳群3号墳出土遺物(直刀)

仲山古墳群3号墳出土遺物(直刀)

鉄製、全長67.8センチメートル(刀身長54.6センチメートル、茎長13.2センチメートル)、最大刀身幅3.1センチメートル、最大棟幅0.7センチメートル、平棟平造り、重量431グラム。刃関部が大きく段を成し、棟関は認められません。目釘孔は茎部の中央と茎尻部付近の2か所に認められ、径はいずれも0.3センチメートルほどです。刀身の一部に鞘の木質部の付着が認められ、茎尻部にも柄の木質部が一部遺存しています。切先部付近の刃部の一部が破損しています。

 

  • 区分:大子町指定文化財
  • 種別:考古資料
  • 員数:3点
  • 所在地:池田2669(大子町立中央公民館)
  • 指定年月日:昭和61年9月13日

 

仲山古墳群3号墳配置図

 

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